01—A
矛盾を、矛盾のまま見る
人は一貫した存在ではありません。優しさの中に臆病さがあり、 正しさの中に傲慢さがある。私は、どちらか一方を真実として 選ぶのではなく、両方が同時にある状態に惹かれます。
それは他人を見るときだけでなく、自分自身についても同じです。 きれいに説明できない部分を切り捨てず、わからなさを抱えたまま 観察を続けることが、理解へのいちばん誠実な態度だと考えています。
断定よりも解像度を。
結論よりも、そこへ至る過程を。
01—B
集めることは、考えること
断片を保存するのは、過去に執着するためではありません。 忘れてしまえば消える小さな発見を、未来の自分がもう一度 組み替えられるようにしておくためです。
メモ、設定、途中の文章、選ばなかった案。それぞれは未完成でも、 並べて眺めると、自分が繰り返し向き合ってきた問いが見えてきます。 アーカイブは保管庫であると同時に、思考を映す鏡でもあります。
01—C
静かに、深く潜る
広く素早く触れるより、ひとつの対象に長く留まり、その内部の 仕組みを見つけることを好みます。表面の印象だけでなく、 なぜそう見えるのか、何がその状態を支えているのかまで知りたい。
そのため、ときに遠回りをします。けれど、その時間の中でしか 見つからない輪郭があると信じています。